2012/09/06

 やはりヌマガエルではなかった

田んぼはもうすぐ収穫時期。用水路への水の量も少なくなり、用水路から水を分岐して流し込んでいる形の「復活の沢」は、水量がピンチ。
しかも、土手のあちこちから水漏れがしているので、最後まで水が通らなくなってしまった。
水漏れはベントナイトで直せるのではないかと言ったら、渡辺建築工房さんが、ぜひ一緒に作業をやりたいということで、渡辺さんのスケジュールに合わせて、今日、とりあえずやってみた。

ネコ砂として売られているベントナイト8リットルを2袋持参。
ところが、思った以上に難儀した。
水漏れ箇所は分かるのだが、水の流入口が分からない。土手の中をトンネルが通っているわけで、出口側を埋めるより、流入口側を止めないと、すぐにまた漏れてしまう。
ふたりで沢を行ったり来たり、泥だらけになって底の土を掬ったりして確認しようとしたが、できなかった。
しかたなく、沢の縁に沿って、怪しいところにベントナイトを敷いた後、流出口側をなんとか埋めてみたが、すぐに横からまた出てきた。
モグラ叩きのよう。

ここからじゃんじゃん水漏れしているのだが……入り口が分からない


ここはとりあえず止まった


とりあえず今日のところはこのへんにして、様子を見てからまたやりましょうか、ということにした。
引き上げる前に、気になっていたカエルの確認。
いちばん多いのはトウキョウダルマガエルで、ツチガエルも少しいる、ということは分かっている。
しかし、その他に、そのどちらでもないやつが混じっているように思えてならないのだ。
ツチガエルの他に、ヌマガエルもいるのではないか?
そう思った、最初の写真がこれ↓

7月5日に見かけたやつ↑


上の子を拡大したところ ……微妙……だと思うのだが、やはりこれはツチガエルかな

ツチガエルにしては、ちょっと背中の模様がはっきりしていないような気がしたのだが、この写真を栃木県立博物館の林さん(両生類専門の研究員)に見てもらったところ、「ツチガエルです」と同定された。
そうなのかあ……ツチガエルなのかあ……と、一度は納得したのだが、どうにも違うようなのがときどき混じって跳びはねる。
今日、そのうちの1匹が、飛んだ後、着地に失敗して?一瞬お腹を見せた。真っ白。
ツチガエルとヌマガエルの区別は、腹を見るのがいちばん早い。まだらならツチガエル。真っ白ならヌマガエル。
真っ白ということは、これは少なくともツチガエルではないのではないか?

となると、ここにはトウキョウダルマガエルがいっぱいいるので、まだ変態して間もない、小さめのトウキョウダルマガエルで、なおかつ色が焦げ茶色で模様が地味なやつなのだろうか。
今日は捕獲用に作った自作の網を持ってきたので、捕まえて腹を見てやろうと、何匹か追いかけ回した。
田んぼの脇で、小雨が降る中、50代のおっさん二人がカエルを追いかけ回している図というのは、なかなか味わい深いものがあったのではなかろうか。


まずこれは、小さめのトウキョウダルマガエル? 背中の真ん中に筋があるもんなあ


これはツチガエル


お腹側を見ると、こんな感じでまだらになっている


問題はこいつ


ひっくり返すと、お腹が真っ白


もう一度、背中側


お腹側

今度こそ、ヌマガエルではないか?
ツチガエルではないことは確かなので、ヌマガエルではないとしたらトウキョウダルマガエルの地味〜なやつ、ということはありえるか?
さっき、県立博物館の林さんにメールで写真を送ったところ「トウキョウダルマガエルです」と即答。
その前に、フェイスブックで、高知在住の永野さん(大学の先輩)ともやりとりしていたのだが、永野さんはさすがに高知で生のヌマガエルを見ているだけに「これは違うでしょう」と指摘されてしまったのだった。
「ヌマガエルならこんなにはっきりした側線があるわけがない」というのが根拠だったが、林さんもまったく同じことを指摘していた。
そっか。思いこみは危ないのね。
カエル同定の修行は続く……。

ヌマガエルはもともと関東以北にはいない、南方系のカエル。温暖化の影響か、どんどん棲息域を北上させているという。
栃木県に入ってきたのが確認されたのは1999年だという。わりと最近のことだ。
研究者たちからは「移入種」、エイリアンとして、歓迎されていない。
ヌマガエルは幼体(オタマ)の時期が非常に短く、かつ、風呂のお湯でも耐えられる(高温耐性43度)らしい。それで、日照りが続いて水がお湯のようになり、やがて水が蒸発しきる田んぼで、他のカエルのオタマが全滅しても、ヌマガエルだけは生き延びるということがあるのだろう。
ツチガエルなどは逆に、オタマのまま冬を越すから、水が抜かれる田んぼでは繁殖できない。

とにかく、このごく狭い「復活の沢」周辺には、トウキョウダルマガエルもツチガエルもいる。栃木県レッドデータでは、ツチガエルは絶滅危惧種B、トウキョウダルマガエルは(このへんではぞろぞろいて、こればっかり見ることになるのだが)準絶滅危惧種。
今年の春、周辺の田んぼをいろいろ見て回ったが、見つかるのはトウキョウダルマガエルばかりで、ツチガエルはここ以外では見ていない。アカガエルも少ない。
隣接する田んぼでは、シュレーゲルアオガエルの卵もプカプカ浮いているのを見たし、シュレの成体はうちの敷地内でも見た。
見た目はなんともパッとしない土地なのだが、カエルの棲息地としては非常に貴重な場所だと言えそうだ。

家に戻ってシャワーをあびたら、もう6時近かった。
ひとりで買い物に出たところで、霧が立ちこめる風景がちょっといい感じだったので、本日の締めはこれで。↓

右手は先日登山した城山




たくき よしみつ 新譜・新刊情報

音楽アルバム『ABUKUMA』

iTunesストアで試聴する 『ABUKUMA』(全11曲)
7年間過ごした阿武隈に捧げる自選曲集。全曲リマスター。一部リミックス。新録音『カムナの調合』弾き語りバージョンも収録。
アマゾンMP3、iTunesストア、キメラなどから販売中。

⇒こちらからどうぞ
⇒ライナーノートはこちら

『3.11後を生きるきみたちへ 〜福島からのメッセージ』(岩波ジュニア新書)


『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』(岩波ジュニア新書 240ページ)
『裸のフクシマ』以後、さらに混迷を深めていった福島から、若い世代へ向けての渾身の伝言

第1章 あの日何が起きたのか
第2章 日本は放射能汚染国家になった
第3章 壊されたコミュニティ
第4章 原子力の正体
第5章 放射能より怖いもの
第6章 エネルギー問題の嘘と真実
第7章 3・11後の日本を生きる

今すぐご注文できます 
アマゾンコムで注文で買う
⇒立ち読み版はこちら
裸のフクシマ  『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(講談社 単行本352ページ)
ニュースでは語られないフクシマの真実を、原発25kmの自宅からの目で収集・発信。驚愕の事実、メディアが語ろうとしない現実的提言が満載。

第1章 「いちエフ」では実際に何が起きていたのか?
第2章 国も住民も認めたくない放射能汚染の現実
第3章 「フクシマ丸裸作戦」が始まった
第4章 「奇跡の村」川内村の人間模様
第5章 裸のフクシマ
かなり長いあとがき 『マリアの父親』と鐸木三郎兵衛

今すぐご注文できます 
アマゾンコムで注文で買う
⇒立ち読み版はこちら

「ガバサク流」推しのデジカメ パナソニックLX5

撮影サンプルは⇒こちら






一つ前の日記へ一つ前へ  abukuma.us HOME    takuki.com HOME      次の日記へ次の日記へ

よいお買い物研究所

放射線量計 デジカメ 洗浄便座 HDD録画テレビ あえてiPod 自転車・バイク保護
解説は⇒こちら 解説は⇒こちら 解説は⇒こちら 解説は⇒こちら 解説は⇒こちら 解説は⇒こちら



↑タヌパックの音楽CDはこの場で無料試聴できます
Flash未対応ブラウザで、↑ここが見えていない場合はAmazonで試聴可能



たくき よしみつの本 出版リストと購入先へのリンク  デジカメと写真撮影術のことならここへ! ガバサク道場

  たくき よしみつの「本」 電子配信開始

狛犬かがみ - A Complete Guide to Komainu

狛犬かがみ A Complete Guide to Komainu

(バナナブックス、1700円税込)……  オールカラー、日英両国語対応、画像収録400点以上という狛犬本の決定版。25年以上かけて撮影した狛犬たちを眺めるだけでも文句なく面白い。学術的にも、狛犬芸術を初めて体系的に解説した貴重な書。
アマゾンコムで注文で注文


HOMEへ 狛犬ネット入口目次へ



.COドメインが人気! ドメインゲットコム   タヌパックスタジオ本館   ギターデュオKAMUNA   あぶくま狛犬札所60番巡り   日本に巨大風車はいらない 風力発電事業という詐欺と暴力
Google
abukuma.us を検索 tanupack.com を検索