2012/10/07

鹿沼ぶっつけ秋祭り2012(2)



さて、助手さんはドアップの写真ばかり撮り続けていた。こうなると、この彫刻はどの屋台? と、後から検証しなくてはいけない。しかし、これまたクイズみたいでとても面白いではないか。
例えば上の写真。彩色が施されている屋台は、石橋町、下材木町、下横町、御成橋町、戸張町、久保町、上材木町だ。
さて、この7つのうちのどれでしょう。

クジャクもいますね


ん? 「を」の町印がある。これで「御成町町」と確定


大正6(1917)年制作 彫刻師:石塚広次(大正10年頃に後付け) 戦後に屋台を黒漆塗りに、彫刻に彩色を施し、白木屋台から彩色屋台に生まれ変わった


これはどこの? 彩色屋台だが、御成町の屋台には栗鼠はいなかったはず……


どうも2台並んでいたようだ。左のが御成町の屋台。手前にあるのは金獅子が見えているので上材木町の屋台だ


この丸彫り(まるまる独立した立体彫刻)の大きな獅子像が目印。前後の鬼板位置にある。文政11年制作


ではこれは? 下という字が見えているので分かる。半纏にもちゃんと町名が入っている。下田町の屋台。文久2(1862)年制作。彫刻師は石塚吉明。箱棟の高さがいちばん高い屋台だそうだ。
天神町の屋台(江戸時代だが詳細な年代不明)に非常に似ているので、パッと見ただけではなかなか区別がつかない。

以下、秋祭り公式ガイドブックの解説をまとめてみた。

■下組 7町

 石橋町 文化9(1812)年制作 彫刻師:神山政五郎「菊政」 色街なので菊の花や鳥の極彩色彫刻が中心

 下材木町 天保3(1832)年制作 彫刻師:磯辺儀左衛門信秀(通称「凡竜斎」) 全面、龍で統一。屋根は布張り。屋根裏は朱塗り

 寺町 昭和3(1928)年制作 彫刻師:山口忠志 前面鬼板に大きな竜虎像

 蓬莱町 昭和30(1955)年制作 彫刻師:笹川無門(富山県出身) 脇障子に鷹。欄間に十二支

 鳥居跡町 昭和30(1955)年制作 彫刻:富山懸井波彫刻協同組合 花鳥図の豪華絢爛な構図

 仲町 天保7(1836)年制作 彫刻師:後藤周二正秀、磯辺儀兵衛ら磯辺一族 白木彫刻に部分彩色。鬼板は飛龍。懸魚は玉取の龍。

 麻芋町 安政3(1856)年制作 彫刻師:後藤音次郎 鬼板と毛魚を唐獅子牡丹の構図で構成。箱棟に丸彫りの子獅子3頭。高覧に磯辺杢斎彫刻の金龍

■田町下組 6町

 中田町 天保年間制作 鬼板に3頭の龍、懸魚にも龍。車隠しは唐獅子牡丹。籠彫りの珠つき。

 下田町 文久2(1862)年制作 彫刻師:石塚吉明 箱棟の高さが最も高い。鬼板は龍。

 下横町 文化年間制作 小型だが、まだ幕府が華美禁止令を出す前の作なので彩色を施している。鬼板と懸魚に芙蓉。脇障子は額付きの明かり障子。

 銀座一丁目 文化11(1814)年制作 彫刻師:磯辺凡龍斎 黒漆の上に白木彫刻。彩色が禁止された直後の様式を伝える珍しい作。脇障子の滝の上下に鷲と猿の構図が特徴的

 末広町 明治15(1882)年制作 鬼板・懸魚に唐獅子牡丹。柱飾りがあり、葡萄と栗鼠の彫刻が楽しい

 東末広町 昭和57(1982)年制作 彫刻:辻幹雄ら多数。鬼板・懸魚は荒波からの昇り龍

■田町上組 7町

 上田町 文政5(1822)年制作の屋台が焼失し、昭和28年に復刻。元の屋台からは黒漆の脇障子(石塚知興・彫刻)を引き継ぎ、他の彫刻は現代の名工・黒崎嘉門が担当。もしかすると元の屋台より豪華なものになっているかもしれない

 文化橋町 昭和33(1958)年制作 彫刻師:辻幹雄ら 町内に住む彫刻科たちによって現在も彫刻が追加されている

 朝日町 昭和29(1954)年制作 彫刻師:阿久津若陽、雲蝶ら 鬼板に鳳凰。懸魚に菊水(若陽・作)。欄間の花鳥図は雲蝶の作。

 府中町 平成2(1990)年制作 彫刻師:黒崎嘉門 鬼板の大獅子が特徴

 府所町 昭和63(1988)年制作 鬼板と懸魚が富山県の彫刻師、脇障子・外欄間・車隠・水引が台湾の彫刻師による「日台合作」の屋台。屋根には水晶玉を抱く龍

 府所本町 平成5(1993)年制作 彫刻は台湾の彫刻師によるもの。二匹の龍が珠を奪い合う構図。高覧下には鯉の滝登りも

 上野町 昭和58(1983)年制作 彫刻師:黒崎嘉門 大工は鹿沼の元野兄弟。すべて「現役の鹿沼職人」の手で作られた屋台

■上組 7町

 久保町 文化10(1813)年制作 屋台のまち中央公園の展示場に常設展示されている1台。時代が最も古く、幕府の華美禁止令が出る前の黒漆塗り彩色様式。屋台内部までが漆塗りで、金泥や金物もふんだんに使った豪華絢爛な作り。鬼板と破風が一体化して二匹の龍が絡み合っている

 天神町 江戸時代制作 彫刻師:磯辺儀兵衛敬信。鬼板と懸魚に二匹の龍。琵琶板と外欄間に尾長鶏と梅。脇障子は竜虎。障子周りに龍。高覧下と車隠しに唐獅子牡丹。これでもかというくらいのボリュームで彫刻を施している

 上材木町 文政11(1828)年制作 彫刻師:石塚知興 鬼板に丸彫りの金獅子。絢爛な螺鈿細工も施されている豪華な作り

 戸張町 文政11(1828)年制作 彫刻師:石塚知興・吉明父子 文政12年に白木彫刻屋台として完成した後、弘化3(1846)年に漆塗り彩色が施された。鬼板には獲物を狙う大鷲。懸魚に藤に身を隠す3匹の猿という構図。

 泉町 平成8(1996)年制作 彫刻師:黒崎嘉門 鬼板と懸魚は玄武。欄間、水引には花鳥。高覧はアーチ型

 御成橋町 大正6(1917)年制作 彫刻師:石塚広次(大正10年頃に後付け) 戦後に屋台を黒漆塗りに、彫刻に彩色を施し、白木屋台から彩色屋台に生まれ変わった

WEB用に加工した写真だけでも1000枚くらいあるので、次のページからは、ほんのダイジェスト版を掲載する。
詳細版は別の場所に後日、町別に整理して載せていこうかと思っている。


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