西成ライブ（２）　「集い処はな」での打ち上げ

近所の居酒屋「集い処はな」に移動。車の前に犬が2匹うろうろ。「危ない！　轢かれちゃう！」と騒いでいる僕に、運転するマキくん「ああ、はなの犬ですよ」と平然としている。
犬のすぐ前で切り返ししながら機材を積んだ軽ワゴンを店の前にバックでつける。
店は想像していたよりずっと狭かった。ひょえ？　ここでライブ？　PAいらないんじゃね？　というくらい狭い。
ギターやベースを運び込んでいると、さっき舗道でうろうろしていた犬2匹が知らないうちに店の中に入っている。
ミニチュアダックスは脚が一本ない。
他にもよく見ると雑種の犬が数匹。脚は4本あるものの、よたよたしているのもいる。
誰もいちいち気に留めないで黙々とセッティング作業。
間もなくビールも行き渡り、お待ちかねのかんぱ～～～い。

民謡コンテストに出場のため昼間は来られなかったアカリトバリのふたりが、「決勝に残れなかったので～」と、合流してきた。
すでにみんな完全にできあがっていたが、ここでまた盛り返す。僕も生ビールジョッキ5杯以上あけていたが、遅れてきた二人のために２、３曲追加で歌う。

楽しい打ち上げだった。
ここまで呑んでも、ちゃんと聴いている人がいるという心地よさ。
遠く離れている場所で初めてやったのに、アウェイ感がなく、ホーム感いっぱい。この正反対の経験をここ数年ずっとしてきただけに、ああ、なんて気持ちがよいのだろうと嬉しくなり、ますます呑んでしまった。

音楽をやるというのは、プロアマ問わず、とてもストレスフルなことだ。僕は特に、みんなで集まってワイワイやるスタイルが苦手。だからいつもこういう場では孤独とやるせなさだけを感じてきたのだが、この夜はそうではなかった。
もしかしたら今までで初めての経験かもしれない。
まあ、歳をとって、力がうまく抜けてきたということもあるんだろうけれど。
みんな、気持ちのよい夜をありがとうね。

というわけで、無事に２つめのイベント、西成トーク＆ライブ＆打ち上げ　終了。ホテルに着いたら日付が変わっていた。
これでお仕事は終了で、明日はまだ見ていない狛犬とかをちょろちょろチェックしながら日光へ帰るだけ。
十数年ぶりの大阪は、不思議なくらい楽しかった。
生きているうちに、あと何回来られるかな。