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のぼみ~日記 2020

2020/01/06

NEEWERという中国製マニュアルレンズ


先日の雛人形撮影のときに使ったのはSONY製50mm/F1.8の単焦点レンズ付きα6000と、シグマの30mm/F2.8の単焦点レンズをつけたNEX-5R。今年は人形が小さかったので50mm(見かけ上の画角は75mm)でも距離を取れたが、50mmだと全体が収まらないという場合が多い。
今まではサブとしてNEX-5Rにはセット販売のSONY製18-55mm/F3.5-5.6というズームレンズをつけていたのだが、カメラごとアスファルトの上に落としたときに壊れてしまった(外観上はなんともないのだが動かなくなった。幸いカメラ本体は無事だった)。
わざわざ買い直すほどのレンズでもないし……と、以前に買ってあったシグマの35mm/F2.8をつけていたのだが、このレンズがいまひとつしっくりこない。セット販売のズームのほうがマシなんじゃないか? と思えたので使わずにしまい込んでいたのだが、仕方なく使ってみても、やっぱり満足できない。
↑これ もう製造していないのかな。安いのは助かるのだが……

何がどうダメ、というほどひどくはないのだが、単焦点レンズのヌケのよさを感じられないのだ。全体がうっすら暗く写る感じ。レンズがちっちゃいしなあ。値段も値段だしなあ……高望みするほうが間違いなのか……と諦めていた。

で、改めてEマウント、APS-C専用の安いレンズないのかな~、中古でいいんだけどな~と、Amazonを覗いたら、前から気にはなっていた中国製マニュアルレンズに目がいった。
NEEWERという中国のブランドだが、海外ではMeikeというブランド名で売っていることが多いらしい。同じものだという。
老眼&近視で視力はどんどんひどくなっているので、MFは厳しいよな~、しょーもない写りだったらいくら安くても銭失いになるし、レンズで遊ぶという趣味もないし……と、ずっと買うのはやめていたのだが、相変わらずレビューは結構よいので、ポチしてみた。
届いて、箱から出した第一印象は「重い!」である。ずしりとくる。鉄の塊って感じ。レンズキャップまで金属製だ。
問題は写りだが……さて……。

ずしりと重い。仕様表には307 gとあるが、レンズだけを計ったら約240gだった

シグマの30mmよりはレンズ口径は大きいが……

NEX-5Rにつけてみたところ。カメラ本体より重いんじゃないか?


カメラ込みで約550g。首から下げるとずしっとくる。



こちらは前に買っておいたシグマの30mm。見た目がショボい

カメラ込みで約470g。レンズの仕様表には重量140gとあるが、レンズフードとリアキャップを外した状態で150gだった

カメラの設定に注意

さて、さっそくNEX-5Rにとりつけて撮影……と思ったらシャッターが切れない。「レンズが正しく装着されていません」と警告が出る。ああ、これ、カメラ側でなんか設定変更しないといけないんだよな。NEX-5Rの場合、menuで「セットアップ」⇒「レンズなし時のレリーズ」を「許可」にする。
マニュアルレンズなので、レンズ側にカメラに情報を伝える接点がまったくないのだ。絞りもレンズ側のリングダイヤルで設定する。
ただし、カメラ側でも光量などは測定してシャッター速度などを調整するので、Pモードでのシャッター速度自動設定は機能する。
心配していたピント合わせは、カメラ側で「セットアップ」⇒「ピーキングレベル」(ピントの合っている部分を指定色で強調表示)で「低」か「中」に、「MFアシスト」(拡大機能)もONにすることで、かなりストレスなくピント合わせができる。むしろAF任せにするよりも失敗が少なくなるかもしれない。
しかし、最大の誤算はExif情報にF値が記録されないことだった。
焦点距離は固定焦点レンズだから記録されなくてもいいけれど、F値が記録されないと、どのくらいのF値でどのくらいの被写界深度で写っているのかが後から確認できない。これは不便だ。
NEX-5Rの液晶モニターは解像度がよろしくないから、ちっちゃなモニターを老眼で見ていても被写界深度の感じまでは確認できないもんなあ。

Exif情報を呼び出したとき↑、F値が0mmになってしまう↓

シグマの30mm/F2.8との対決

さて、比較テストはシグマの30mm/F2.8とである。値段はシグマのほうが倍くらいする(中古でもNEEWERの新品よりは高い)。30mmと35mmで画角が違うが、まあ使い方としては同じゾーンだし、実際、このシグマの代わりに使うつもりで買ったのだから、比較しないわけにはいかない。
まずは何も考えずに、目の前の光景を撮ってみた↓

↑NEEWER 35mm   ↓シグマ30mm

画角が違うのでなんともいえないが、NEEWERがシグマに負けているということはなさそうだ。

では、バルコニーに出ているのぼるくんを撮ってみるか……。

↑明暗差がある場所で  ↓影の部分を目立たなくさせるためにちょっと明るく補正してみた

もっとだるい画像になるのかと思ったが、そうでもないね↑↓



↑↓Exifに記録されないのではっきりしないが、多分これはF1.7解放まで開いてみた写真かな

ものすごくクリアというわけではないが、これはこれでなんとなく味はある?



↑これは多分F2.8くらいで撮っていると思う。1/500秒 ISO-100



↑これはシグマで。F4、1/640秒、ISO-100

↑シグマ F2.8、1/1600秒、ISO-100



↑NEEWER 多分F2.8くらい、1/400秒、+0.3補整
……う~ん、あんまり変わらないか? こんなことならもう1ランク明るいF1.2のほうを買えばよかったかな。F1.2でも9000円台だしな。



遠景を∞フォーカスで絞り値を変えて撮ってみた↑ シャッター速度を見ると、上から1/3200秒、1/800秒、1/100秒となっているので、多分、下に行くほど絞っている。∞でもF値の変化での写り具合がかなり変わることが分かる



↑同じことをシグマの30mmでもやってみた。F4、1/1000秒



↑NEEWER 1/1250秒   ↓シグマ F4、1/800秒

……ざっと使ってみただけの印象だが、写りとしては悪くはないし、十分に使える。ただ、シグマ30mm/F2.8に対して圧倒的に有利とはいえない。味がどうの……という次元での違いだろうか。
あとは使いやすさがどうかというあたり。
NEX-5Rはモニターでの再生画像が甘いので、PCで確認してみるまではピントが合っているのかどうかも心許ない。NEEWERはMFでピントが合っている部分が強調表示されるので、ある程度「大丈夫そうだな」と自信を持てる。
静物を写したり、三脚につけて自分の動画を撮るときなどはMFのほうが間違いがないかもしれないので、かえって使いやすいかもしれない。
夜景などは使いづらい。照明しか見えないようなところではMFアシスト機能が狂うし、手元が暗いとレンズの絞りリングもまったく見えないから絞り値を確認できない。むしろ明るいレンズをつけたレンズ一体型コンパクト機のほうがはるかにいい絵になる。
夜景はちょっと違うかな……照明しか目視できないような場所ではMFアシストもあまり役に立たない。1/40秒。

しかし、これからどれだけ使う機会があるかは、今はまだ分からないなあ。
狛犬撮影旅行のサブ機としてNEX-5Rにつけていくには、ちょっと重さが辛いかもしれない。
Eマウントレンズが高くていろいろ揃えられないという人は、とりあえず単焦点レンズのよさを知るのには買いやすくて助かる、いいレンズだと思う。
Amazonで購入で7600円で買ったのだが、翌日に6,459円のセールを始めていてショック


こちらは同じ35mmでもF1.2とさらに明るいモデル。Amazonで購入で9200円。⇒こちらにすればよかったかな




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