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のぼみ~日記 2023

2023/01/13

三枝vs円丈


BSよしもとで、昔の円丈師匠と三枝師匠の競演を見た。どちらも「創作落語の雄」と呼ばれるが、そもそも落語は創作物なので、この呼び方がおかしい。「新作落語」はもっとおかしい。新作「の」落語なら分かるが、古典作品以外は昭和に作られていても「新作」とはこれいかに。
それにしても対極のような2人。
助手さん曰く「円丈さんは落語界に現れたヨネダ2000みたいな存在だったのね」
なるほど、まったくだわね。
円丈師匠は、ある意味あの頃がピークだったのかもしれない。

今さらながら三枝(文枝)の凄さを知る。テレビに出ていた三枝って、ごくごく一部、しかも、テレビ用に三枝が作っていた顔にすぎなかったのだな。この頃から数多くのオリジナル落語を作り、見事に演じていた。この若さですでに横綱相撲。



これが「下げ」なんだそうで……



こちらは当時の話題を折り込みつつも正攻法の笑い

2023/01/14

11.4度ならそこそこ美しいのだが、今日はそこまでは冷え込まない。
次のチャンスは、1月23日1時23分45秒、室温12.3度、湿度45%……かな。

2023/01/15

脳がどんどん壊れていく?

寝ているときに見る夢は肉体を離れた世界を垣間見せているのか……と思ったこともあったが、今はまったくそうは思わない。寝ているときに見る夢、少なくとも起きても覚えているような夢は確実に肉体(脳)の働きだろう。
最近、たまに夢の中に出てくる妙齢の(死語?)女性が、大林素子似の面長長身だったり、インド人風だったりする。
それも不思議なのだが、今朝の夢はもっと凄かった。

場所は朝ドラ『ひよっこ』みたいなどっかの会社の女子寮みたいなところ。ただ、個室ではなく大部屋みたいなところで、なぜか部屋一面に蒲団がしきっぱなし。
主人公の女の他に、都会派?の子が2人、地方からきた地味目の子が2人。全部で5人いる。都会派の2人は仲がよくていつも一緒に行動している。外出も多い。
主人公の女に彼氏ができて、結婚の約束までするのだが、都会派の子の1人が、それは自分の元彼で、あいつはろくでもない結婚詐欺師だと教える。主人公の女は悩んだ末に別れることを決意するのだが、まだ彼氏には言っていない。
気持ちを持ち直すために?バンドをやることになるのだが、お金がないので楽器が買えず、とりあえずレンタルでキーボードを借りてくる。ところがそのキーボードの付属品(ケースとか電源コードとか)が消えてしまい、返却もできない。盗まれたのか??
部屋で困っているとき、一緒にいた地方出身の子の1人が慰めてきて、なぜか裸で抱き合ってしまう。こんなことって……!
……と動揺していると、部屋に敷き詰められた蒲団の中からもう一人の地方出身の子(この子がいちばん淡泊な性格で目立たない)がむくっと起きてきて、裸で抱き合っている二人を目撃。
別段驚くでもなく、じゃあ私も混ぜてもらおうかな……と、3Pになってしまう。
で、その後、外出していた都会派の2人が戻ってきて、みんなで部屋の中をゴソゴソ探していると、なくなったキーボードのケースが戸棚の引き出しの奥から出てきた。誰かが隠したのか? 5人の中に主人公の女にこっそり意地悪している子がいる??
それは一人なのか複数なのか、はたまた主人公以外の4人全員なのか……。
次回に続く……みたいな朝ドラがあったら面白い……という夢を見ながら目が醒めた。

で、この夢の怖いところは、夢の中で、自分がその主人公の女になっているという点……いよいよ脳が壊れてきている?
こういう夢を見ながら目が醒めたときは、身体がだるくてなかなか蒲団から出る気になれない。寒いからというのもあるんだろうけどね。
起きて、服を着て、動き始めると、世界が急に狭まって、重しをつけられたような気分になる。
「現世」は小さいな、つまらないな、インチキ臭いな……と思う時間。
30分くらいすると、すっかり肉体が現世に馴染むというか、現世しか感じられなくなる。
でも、心の中では、この世界のほうが嘘っぽいなと思い続けている。
……これが歳を取ったということなんだろう、きっと。

2023/01/16

ものすごく久々に『新・マリアの父親』のご注文があって喜んでいたら、28ページ分落丁があったとのクレーム。
滅多にないことなのだが、たま~~にそういうことはある。1冊ずつ印刷・製本しているからねえ。
以前には、右開きの本なのに左開きのように製本してしまい、左右のページが全部逆だったというのがあった。

手元にないので、まさか入稿しているPDFにページの欠落があったりしないだろうなと、念のためPDFを開いてみた。
記憶になかったのだが、最初の本はA5サイズで2段組、124ページの体裁で作っていた。それは1冊だけ残っていた。
その後、B6判208ページに組み直したものを販売している。
あとがき部分が目にとまったので、なんとなく読み返してみた。
 あとがき
 この小説作品は、1990年から1991年にかけて書いた『マリアの父親』をベースにして内容を一部改定したものです。
 2012年12月に電子ブックとして発表し、さらに2015年12月にオンデマンド出版用として細部を再調整しました。
 執筆時の原稿がデジタルデータで残っていないため、単行本の全ページをスキャンしてOCRソフトにかけ、テキスト化したデータを校正しながら仕上げました。そのため、普通にはありえないような誤字が残っているかもしれません。(例えばカタカナの「カ」が漢字の「力(ちから)」になっているといった誤字)
     ⊿  ⊿  ⊿
 私は、2011年3月11日を福島県川内村の自宅で迎えました。妻も一緒でした。
 3月12日夕方、福島第一原発1号機が爆発する映像をテレビで見て、取るものもとりあえず、すぐに避難しました。
 その後のことは『裸のフクシマ』(2011年・講談社刊)に書いた通りです。
 30年前に『マリアの父親』で予言的に書いた内容が、まさかこんなに早く──自分が生きているうちに経験することになるとは、正直、思っていませんでした。
 しかし、目の前で原発が爆発し、見えない放射性物質の恐怖におののきながら逃げるという経験をした後も、私はなぜか、この作品を読み返してみようという気持ちになれませんでした。
 
30代のときに書いた作品なので、今読めば稚拙さばかり目立つだろうという思いもありましたが、それよりなにより、現実の204世界が、自分が思っていたよりはるかにお粗末だったことに呆れ果て、今さらフィクションなんて……と、虚しくなってしまったのです。
 東京電力が一部を公開した記録映像の中には、東電本社対策本部と現場との信じられないやりとりが残っています。
「ホームセンターに行ってバッテリーを買ってこい」
「現金がありません」
「では今から金を届けさせる」
…………
「まだですか」
「道が混んでいて遅れている」
「仕方ない、構内にある自動車のエンジンルームからありったけのバッテリーをかき集めろ」
 ……もし、小説の中でこんな間抜けなシーンを書いたら、読者は「いくらなんでもリアリティがなさすぎる」と呆れ果て、それ以上読んでくれないでしょう。
 事実は小説よりも奇なりといいますが、小説よりもはるかに現実味のない、信じがたいことが現実に起きたのです。「小説の意味」というか、存在価値が根底から揺らいだ気がしました。
    ⊿  ⊿  ⊿
 さて、『裸のフクシマ』以後のことを少し書いておきます。
 私と妻は2011年4月末に一旦川内村の家に戻り、全村避難中の村で今まで通りの生活を再開しました。
 今度こそ原発や補助金にぶら下がらず、残された自然環境の中で自立した地域経済と生き甲斐を築くことに取り組まなければ──という思いからです。
 しかし、夏になり、賠償金ラプソディーや除染バブルが始まると、村の空気が急激に変わっていきました。
 もはやこの村にいても自分ができることはないだろうし、今までのように仕事を続けることも無理だと判断し、2011年11月の終わりに日光市に引っ越しました。
 その費用を捻出するため、川崎市にあった仕事場兼倉庫の木造の長屋を売ることに決め、そこにあった大量の書籍、書類を整理・処分しました。その中には「原子力資料情報室通信」や、エネルギー問題、環境問題に関する80年代~90年代の新聞・雑誌記事の切り抜きなどの資料も山のようにあり、身動きが取れないほどでした。
 当時から多くの人たちが問題を指摘してきたのに、政治家も企業家もまったく耳を傾けないどころか、どんどん慢心してデタラメを平気で続けてきたのだと思うと、ますます無力感、虚無感に襲われながら処分したものです。
 少し気持ちが落ち着いてからは、今こそ『マリアの父親』の続編、あるいは改訂版を書くべきかもしれないという気持ちが何度か芽生えたものの、どうしても動き出せません。読み返す気力すらわいてこないのです。
 そんな風に時間が過ぎていたある日、「アマゾンで『マリアの父親』の古書をずっと探しているのですが、2万円以上となっていて、さすがに手が出ません。なんとか入手する方法はないでしょうか」という問い合わせがありました。一時はアマゾンで100円くらいで売られていた『マリアの父親』の古書に、知らないうちに2万円を超える価格がつけられているというのです。
 まさかと思って確認したところ、本当でした。
 それでようやく、読みたいと思ってくださるかたがたが簡単に読めるように、とりあえず電子書籍版を作り直そう……という気持ちになり、本を手にして最初のページを開いたのが2012年12月のことでした。
 最後まで読み通せないのではないかと思っていたのに、読み始めたら止まらなくなり、一気に読んでしまいました。20年以上前に書いた作品だけに、細部はすっかり忘れていて、純粋に一読者として読めたのがよかったのでしょう。
 読了後、自分が思い込んでいたよりも「ちゃんと書けていた」と、評価し直しました。
 そんなわけで、当初は新たに書き直すことを考えていたのですが、オリジナル版を極力変えずに、1991年当時の「記録」として再現させることにした次第です。
 小説のテーマであるエントロピー環境論に触れるデンチの台詞などはほとんど変えていません。
 今ならケータイやネットがあるのに……と思う場面もいっぱい出てきますが、時代設定も敢えてそのままにしました。
 もし、世の中がこのままなんとか持ちこたえてくれたなら、数年後に『続・マリアの父親』を書いてみるかもしれません。その可能性を残すために、最後の舞台はオリジナル版の幌延から福島に変えました。
 しかし、今なお現実があまりにも重すぎて、まだ「フィクション」としての続編を書く気持ちにはなれないでいます。
 今のところは、完全な実話・記録である『裸のフクシマ』が続編、さらには『東北学』に連載している『阿武隈梁山泊外伝』がそのまた続編ということになるでしょうか。
 『阿武隈梁山泊外伝』はすでに連載終了を告げられたので、最終回の掲載号が出た後にオンデマンド出版することを考えています。
 書店では手に入らなくなってしまったこの作品を、「紙の本」という形でこの世界に1冊増やしてくださったことに感謝いたします。

    ※ここまで、2012年12月20日に書いた「あとがき」を2015年12月14日、オンデマンド版作成に合わせて改訂

 オンデマンドブック書籍版の本書は4年間で2、3冊しか売れませんでしたが、自分に残された時間を考え、この度、ISBNとJANコードを取得し、Amazonでも販売できるようにしました。判型をA5からB6に変更したついでに、さらに一部を書き換え、校正を加えました。

2019年9月20日 たくき よしみつ

……これを読んで、なんだか違う時代、違う世界のことのように感じた。
今の世界は、放射能がどうのとか、そういうのをはるかに超えた、想像していなかった世界だものなあ。
でも、人類史をきちんと学べば、人間は常に大量殺人を犯してきたのだと分かる。この70年くらい、本当に「平和惚け」だったということなのだろう。


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