2016/08/05
宇都宮市下田原町の天棚(2)

一階の外欄間には花鳥



天棚は二階建てで……


二階部分の鬼板は3頭の獅子、懸魚は鳳凰

二階懸魚の鳳凰

二階鬼板の唐獅子牡丹

中央の獅子

左側の獅子

右側の獅子

二階部分の木鼻

二階部分を横から

二階は祭壇にあたるが、横にベランダ風に張りだした部分(これも高覧と呼ぶのか?)があって、その奥に彫刻が

孔雀のようだ

彩色が剥げたままなのか、着色する前にやめてしまったのか……


この天棚は壁板に絵が描かれているのも特徴。彫刻を取り付けられずに絵で埋めた感がある
東下ヶ橋の巨大天棚を見た後なので、最初は少しスカスカした印象を受けたが、考えてみると天棚はお囃子なども入って踊ったりもするわけで、このくらいがちょうどいいのかもしれない。
彫刻を競い合うようになってどんどんエスカレートした結果、特異な文化遺産が誕生したわけだが、もともとは五穀豊穣などを祈る庶民のお祭りのためのものだったのだから。
宇都宮市内には最盛期で50台ほどの天棚が存在していたといわれている。屋台と違って移動させないため二階建て。
長い間収納されたままだった各地区の天棚が少しずつまた出されるようになってきたことはとてもいいことだ。
まだ見ていないものとしては、上深津の天棚(明治10年)、白沢南彫刻屋台(文化13年)、西下ケ橋彫刻屋台(天保4年)、白沢甲部彫刻屋台(天保4年)、東組彫刻屋台(弘化2年)、西組彫刻屋台(昭和9年)、天王原彫刻屋台(大正7年)、
狛犬同様、天棚や彫刻屋台は「庶民の文化」だというところが魅力だ。
権力者が金を使って作らせたものとは違い、庶民が自腹を切って自分たちの信仰や楽しみのために作った。だから、職人たちも心意気を見せる。
その庶民魂がいいのだが、同時に、権力側に認知されていないため、保存や一般公開がうまくいっていない。今後、どのように守っていくかが大きな課題になっている。
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「福島問題」の本質とは何か?
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『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』(岩波ジュニア新書 240ページ)
『裸のフクシマ』以後、さらに混迷を深めていった福島から、若い世代へ向けての渾身の伝言。
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『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(講談社 単行本352ページ)
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第1章 「いちエフ」では実際に何が起きていたのか?
第2章 国も住民も認めたくない放射能汚染の現実
第3章 「フクシマ丸裸作戦」が始まった
第4章 「奇跡の村」川内村の人間模様
第5章 裸のフクシマ
かなり長いあとがき 『マリアの父親』と鐸木三郎兵衛
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