田植えシーンで一瞬映ったカエル。最初は背中の色からシュレだと思ったのだが、よ~~く見ると変色したアマガエルのようだ。あのシーン、背景でかすかにカエルの声が流れていたが、そこにはアマガエルもシュレもいた。しっかり編集しているなあと感心
実と世津子が別れるシーンではこのバッグに注目
世津子が持たせたバッグから出てきたシャツは……
実が記憶を失ったときに着ていたものだった
唯一の「before世津子」の証拠品を入れてくれた世津子の思いを知って頭を下げる実。このあたり、なんの説明も台詞もないので、視聴者は気づくかどうか……。あと、みね子の部屋の壁には弟・進が描いた絵が貼られている
いよいよ実が茨城の家に戻るシーンでは、このバスの運転手・小太郎さんの表情がよかった
車掌という仕事はもうなくなる、という同僚・次郎の言葉を聞いて……
……チラッとルームミラーを見やった一瞬。映し出されたのは1秒もなかったし、ルームに映り込んだ顔をしっかり見ていた視聴者はほとんどいないんじゃないだろうか。この一瞬のシーンがすごくよかった
そしていよいよ実がみね子に連れられて家に戻るシーン。このバッグに注目。これは「世津子のバッグ」なのだ
このシーンは何度見ても泣ける……
で、そのときにとった美代子の行動。夫に駆け寄り、抱きつくのではなく、実が持っていたバッグを……
さっと奪い取って、一人で先に家に入っていった。このシーンはさすがに多くの人が「おお!」と気がついたようで、ネット上でも話題になっていた。つまり「あの女の臭いをつけたまま家に入ってほしくない」という美代子の気持ちを表している。見事な脚本だ
「よくけえってきたな」と言葉少なに迎える父。その後ろで、一緒に見守るようにしている遺影の中の亡き母親
実が寝た後のシーン。美代子は「世津子のバッグ」から出てきた「世津子が買ったパジャマ」を何度も伸ばしたり畳んだりしている。実と2年半、一緒に夜を過ごしていた女が買い与えたものと格闘しながら、自分の気持ちを整理しようとしている
その背景には、みね子の部屋にもあった、進が描いた絵
父だけを描いた1枚と家族全員を描いた1枚
「世津子との夜」を過ごしたパジャマと格闘する美代子
それを後ろから見ているばあちゃんの遺影。「大丈夫だ、美代子」と言っているかのよう
ようやく自分の心を落ち着かせることができたのか……
自分が知っているシャツが出てきて微笑む美代子。みね子とじっちゃんの会話にもここで加わる
一方、実はそこまで気が回らなかったのか、美代子が渡した浴衣が「ぴったりだ」などとトンチンカンなことを言っていた
その浴衣は、しっかり回想シーンに出てくる。実がみね子に「外に出て働くのは父ちゃんの仕事だ。おまえは家を手伝ってくれ」と言うシーンで、ちゃんとその浴衣を着ている
困惑する美代子を救うのは二人の子供。このときも娘がすばやく自然体で反応して、一瞬言葉を失いかけた母親を助ける