2023/11/02
オンブバッタの♀
今年は柿があまり生らないが、クリやドングリが大量に生った。
家のすぐ横、コナラのドングリの間にいるオンブバッタの♀。茶色いので動かない限りまず見つけられない。
この茶色は、アマガエルのように周囲に合わせて体色変化させるのかな。それとも最初からこの色の個体がいるのか。

オンブバッタの♀とショウリョウバッタの♂は同じくらいの大きさなので見分けが難しい。顔の横にギザギザがあるのはオンブバッタだそうで、これはオンブバッタで間違いないだろう。

歴史を学んで思うこと
「
『人間史』を見つめ直す」改め(?)「馬鹿が作った日本史」シリーズはなんとか続いている。
しかし、回を重ねるごとに時間がかかり、書き続ける気持ちも萎えてくる。
人間ってこんなに馬鹿だったんだ、そんな
馬鹿が簡単に歴史を変えてしまったり、大勢の人間を殺したり、不幸にしたりしてきたんだと知るわけで、虚しいやら苦しいやら。身体によろしくない。
もっとも、このシリーズを始めたそもそものきっかけは、「日本人っていつからこんなに馬鹿になってしまったのか?」を確認するために過去に遡ってみようということだったのだけれど。
馬鹿な世の中は、今に始まったことではなかった。
人間って昔からとんでもなく馬鹿だったんだと確認するのも辛いのだが、その作業をしている中で、自分の脳がどんどん劣化しているのが分かって辛い。
「ああ、そういうことか」と思いついたことを、数分後には忘れてしまい、思い出せない。
だから、書いているその瞬間瞬間が勝負で、すぐに書き留めないと消えてしまう。
学生時代、歴史の授業は大嫌いだった。退屈で、記憶力が人より悪い自分には苦痛な教科……という認識しかなかった。
当時よりはるかに記憶力が衰えているジジイになって、毎日歴史を調べているというのも皮肉だが、思うに、
あの頃はたとえ同じことを知ったとしても、心に食い込まなかった。
若いときは「今の自分」のこと、これから自分がどうなれるのか、ということで頭がいっぱいで、昔のことを覚える時間とエネルギーがあるなら、いい曲を書いたり、歌やギターがうまくなるための練習に使いたいと思った。
でも、今になって分かるのは、それは
「平和な時代」だったからなんだよね。
生まれてからそろそろ70年になろうとしているけれど、今まで日本人が「戦死した」というニュースを聞いたことがない。
20世紀後半から現在に至るまで、国内だけでなく、国外でも、兵士として戦争に行き、殺したり殺されたりという経験をしていない国というのは極めて珍しい。
例えば
アメリカは1776年に建国してから239年のうち222年間、戦争に介入してきた。国が誕生して以来93%の年月を戦争に費やしてきた。
生まれてこのかた、国民が戦争(戦闘そのもの)に参加しないという環境で70年近くも生きてこられただけでも、我々世代はどれだけ運のいいことか。(
国としては、金を出して戦争に加担するという卑怯な逃げかたはさんざんしてきたが)
今も日本では空から爆弾が降ってきたりするような殺戮はない。その代わり、
巧妙で一方的な殺戮が続いている。しかも、それを仕掛けている連中の正体もよく分からない。
戦うとしたら、そうした悪魔的な存在相手ではなく、無知、無責任、保身、我欲で固められた周辺社会に対してだろう。
この世界が唯一の世界のはずはない
地球の生態系という精緻で芸術的な創造物の中で、人間がやっていることはどう考えても異様である。
……という思いは、20代の頃にはすでにあった。
なぜこんなことになってしまったのかと想像していった結果、書いたのが『ざ・びゃいぶる』という短編小説だった。
『ざ・びゃいぶる』は文章の洒脱さなどが受けたようで、第四回小説新潮新人賞の候補作になったが、選考委員の井上ひさし、筒井康隆両氏からは「この作者は何が言いたかったのか、分からない」と評された。
下手くそだとか未熟だと評されるなら分かるが、何を言いたかったのか分からないとは……嘘だろ、と呆れてしまった。
人間はどのようにして造られたのか。なぜ地球の生態系に馴染めない異分子的存在なのか、という考察でしょうが。
それを文章エンターテインメントにしてみた。こんな分かりやすいことはないでしょうが。
『ざ・びゃいぶる』は、『神様Aはベジタリアンだった』と改題して、紙の書籍版もKindle版も購入できるようにしてあるが、まったく売れない。
さらには、このテーマをミステリー風?にした長編小説が『人類を養殖している生物がいる』で、これはたま~に売れる。
『神様Aはベジタリアンだった ──あなたの知らない創世記──』
たくき よしみつ・著 第4回「小説新潮新人賞」候補作の『ざ・びゃいぶる』を改訂・改題。あなたの人生観・世界観が変わるかも?
ISBN978-4-910117-12-6
B6判・76ページ ★オンデマンド 1364円(税込)、送料:330円
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人類を養殖している生物がいる
本書はルポルタージュではなく、「小説」として出版されることになるだろう。 フィクションの形を借りなければ出版できない内容だからだ。
……と始まる、ジャンル分け不能のニュータイプ小説。
精神療法士を副業とする翻訳家アラン・イシコフが、インターナショナル時代の学友たちとの再会や、異端の学者、怪しげなUFO研究家などとの接触を重ねながら現代人類社会の真相に迫っていく……。
ISBN978-4-910117-23-2 B6判・236ページ ★オンデマンド 1782円(税込) 送料:330円
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Kindle版もあります⇒こちら
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人間は変だ、という思いに加えて、歳を取ると、
こんな馬鹿な世界が唯一の世界であるはずはない、と考えるようになる。
馬鹿な、というよりは、異様な、と言うべきか……。
馬鹿げた現世で過ごす残りの日々を乗りきる?ために、ジジイになった自分への処方箋として書いたのが↓これかな。