変態
変態直後は色も側線もはっきりしていないものが多いから、見分けが難しい。
例えば、この子がヤマアカガエルかニホンアカガエルかを見分けるのは困難↑
↑大人になっても、自信を持って同定することはかなり難しい。例えば、これはどちらなのか迷う。捕まえてひっくり返し、喉の下に黒い斑点があるかどうか確認すれば分かるだろうが……(2012年8月10日 日光市 城山の登山道脇にて)
鳴き声
キョキョキョキョ……というような感じ。しかし、これもヤマアカガエルと聞き分けるのは困難。
性格
ヤマアカガエルが田舎の庶民であるのに対して、ニホンアカガエルは都市部の庶民という印象がある。明るい色とちょっと細身の体つきから、ヤマアカよりも「垢抜けた」感じがするからだろう。無論、ただのイメージにすぎないが……。
阿武隈にいたときは、ヤマアカガエル同様「普通のカエル」だと思っていたが、栃木県では絶滅危惧種II類(カエルでは現在最上位危惧レベル)に指定されていると知って驚いた。
どこにでもいるのに……と思っていたのだが、3.11の原発人災以後、田んぼに水が入らなくなった川内村ではアカガエルが激減した。産卵の数で勝負しているカエルだけに、一度、急激な環境変化があると、数が減るのも劇的なのかもしれない。
日光のニホンアカガエル
栃木県レッドリストでは絶滅危惧II類(Bランク)に指定されている。実際、周囲の田んぼや山野を回ってみても、目にすることは少ない。
田んぼでは繁殖期も含めてトウキョウダルマガエルだらけで、アカガエルを見ることはほとんどない。
しかし、山の中や神社の境内、空き地などで、草むらから飛び出したりするので、比較的よく見ることができる。
我が家の敷地内外でもときどき見る。
アカガエルはオタマジャクシの時期が長いため、5月の連休にようやく水が入り、夏には「中干し」してしまうこのへんの水田では繁殖が非常に難しい。
そのため、水田用水路(U字溝)にわずかに溜まっているヘドロ状の水の中に卵を産みつけたりしているのを見かけるが、すぐに干上がったり、干上がるのを免れても田植え前の水路整備で掻き出されたり、水が一気に流れ込んで川まで押し流されたりするので、ほとんどが死んでしまう。