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のぼみ~日記 2021

2021/11/21

栃木県内の古い(江戸時代)狛犬リスト


今回、小佐越滝尾神社で延享年間のはじめ狛犬を確認したことで、改めて栃木県内の、年号が分かっている古い狛犬のリストを作り直してみようという気になった。
以前にもやっていて、何度かアップデートしているのだが、2017年の日記に含まれて見つけにくくなっているので、同じものだがここに作り直してみる。
栃木県内の狛犬調査では、佐野市郷土博物館館長の山口秋葉子さん、グーグーさんの資料などが素晴らしく、いつも助けていただいている。感謝!

東日本最古と言われている狛犬は東日本「最古」ではない?

最も古いのは日光東照宮奥の院参道途中に設置された狛犬で、狛研理事の山田敏春さんは、完成時期は寛永18年10月から19年の4月と推定(1641~1642)している

その後、天和3(1683)年5月、で石造宝塔と唐門は地震によって倒壊し、宝塔と唐門は銅製に作り替えられた。
もとの石造りの門は現在、宝物館の横に移されている。この石造りの門の前に置かれていた狛犬が、現在は参道途中の休み処のような場所に移されたのではないだろうか。

なお、埼玉県川越市の仙波東照宮には、明暦2(1656)年に江戸城から移されたという石造りの狛犬があり、江戸城への奉納は寛永14(1637)年と推定されている。となると、東照宮奥の院の狛犬は「東日本最古」ではなく、現在、仙波東照宮にある狛犬のほうが古いと思われる。

日光東照宮は元和丁巳(1617)年、徳川家康の跡取りであった二代将軍秀忠により創建され、寛永11(1634)年~寛永13(1636)年にかけて3代家光が豪華絢爛な今の形に作り直した。
東照宮の大改造には、人夫延べ200万人、総工費・金56万8000両・銀100貫匁・米1000石(現在の貨幣価値で200億~400億円?)と言われていて、その費用も諸大名たちにかなり負担させているはずだ。
完成後、造営にあたって特に貢献した大名2人、松平正綱と秋元泰朝に「特別に狛犬の奉納を許可する」と言ってこの狛犬を奉納させた。
その真意は、力のある大名に大金を使わせて勢力を弱らせることにあったとも言われている。

しかし狛研の山田敏春さんによれば、寛永13(1636)年の時点では奥の院前の鳥居のところまでしか工事は終了せず、その後、寛永17(1640)年8月に松平正綱と秋本泰朝が奥の院の造営奉行に任命された。奥の院宝塔と唐門が完成したのは寛永18(1641)年9月で、そのときに狛犬も奉納されたという推定だ。
阿像の奉納者として名前が刻まれている「松平右衛門大夫源正綱」は、三河の大河内氏の系譜。天正15(1587)年に徳川家康の命で長沢松平家分家の松平正次の養子となって松平姓を称し、文禄元年(1596年)より家康に近仕した。
吽像は秋本但馬守泰朝の奉納。秋元泰朝(1580-1642)は、父・秋元越中守長朝と共に家康に仕えた。豊臣氏滅亡後の残党狩りも行ったという。
寛永10(1633)年に甲斐国東部の郡内地方を治める谷村藩の城代として1万8000石に封ぜられ、その後寛永13年に、日光東照宮の造営で総奉行を務めた。
阿像・吽像は同じ作風なので、おそらく石工は同一人物だろうが、どこの誰なのかは分からない。これだけの腕とセンスを持っている石工だから、名のある江戸石工なのか、それとも奉納した2人と同じ中部エリアの名工なのだろうか。
武家がそれまでの公家の神殿狛犬とは違う形での狛犬を奉納したという意味で、極めて重要な意味を持つ狛犬だ。
しかし、庶民はおろか、大名の多くもこの狛犬を目にすることはなかった。奥の院の参拝を許される大名はごくわずかだったからだ。

東照宮には仁王門と陽明門の裏側に木造の神殿狛犬がある。陽明門裏の狛犬は大宝神社狛犬のコピーで、大正5(1916)年に追加で設置されたものらしい。私はそれを知らず、以前はこの木造狛犬も東照宮大改造造営時に、武家が公家文化を真似して設置したのかと思っていたが、まったく違っていたようだ。
大正9(1920)年に創建された明治神宮の内陣にもこのタイプはあった。高村光雲に師事した米原雲海が彫ったものだが、これも大宝神社狛犬の完全コピーだ。

そのことを考えると、伊勢神宮の倉庫にしまわれて誰の目にも触れない狛犬というのも、やはりこのタイプで、新しいものかもしれない。新しいものだと分かっているので、宝物殿にも置かず、倉庫にしまわれているのではないだろうか。
つまり、これらは公家文化や武家文化とは関係なく、明治新政府による「神社用の装飾は、国民崇敬の中心率とならねばならぬから、故実に準拠することは、我が国体の上から見ても争われぬ事項に属する」(「明治神宮御写真帖」の記述)という認識によって、天皇制の下での国家神道の威厳を示す道具の一部として配置されたと考えられる。

仁王門(表門)裏の木造狛犬は大宝神社の狛犬より古い時代のものを模している。一般には拝観できないが、本殿石の間と本殿外陣にも木造彩色の狛犬があり、これは家光再建時に置かれたものらしいのだが、仁王門裏の狛犬は、陽明門裏のコピー狛犬同様、新しいものかもしれないので、リストからは外した。
奥の院参道の狛犬は、今のところ年代が分かっているものとしては「東日本最古」ということになっている。

栃木県内の主な古い狛犬リスト

(updated 2021/11/26 マークをクリックすると解説ページへ)
  1. ・寛永13年(1636)? 日光東照宮 鼓楼前石柵の玉垣狛犬(恐悦跳び越えの獅子)
  2. ・寛永18年~19年(1641~1642)? 日光東照宮 奥の宮の「奉納させてやる」狛犬。実質これが1位か
  3. ・明暦4年6月(1658) 日光市 青龍神社の苔むし脚がポッキリ狛犬。実質、これが第2位か
  4. ・寛文2年11月(1662)那須塩原市 新湯温泉神社の元湯から引っ越して来たはじめ狛犬
  5. ・天和3年(1683) 日光東照宮 鋳抜門前のブロンズ狛犬
  6. (・元禄14年(1701) 茨城県古河市宮前町 雀神社の見事な狛犬)
  7. ・元禄16年(1703) 佐野市犬伏上町 鷲宮神社のちんちんスタイル狛犬
  8. ・享保6年?(1721) 足尾町 某稲荷の芸術的な狐
  9. ・享保11年(1726) 佐野市多田町 賀茂別雷神社のクシャおじさん顔の宝珠狛犬
  10. ・享保19年(1734) 佐野市下彦間 宇都宮神社の狛犬
  11. ・享保20年(1735) 佐野市越名町 藤田神社の蹲踞型狛犬
  12. ・元文4年(1739) 宇都宮市 多気山不動尊のカバ顔の狛犬 年号は狛研理事・山田敏春さんが確認
  13. ・寛保元年(1741)年 佐野市中町 小藤神社のマッチョな狛犬
  14. ・寛保3年(1743) 足尾町 通洞鉱山神社のすごいはじめ狛犬
  15. ・延享年間(1744~48)年 日光市 小佐越滝尾神社の牙が見事なはじめ狛犬(21/11/17 記録)
  16. ・明和6年(1769) 壬生町 雄琴神社 カマキリ顔の宝珠狛犬
  17. ・明和7年(1770) 日光市 大室高龗神社 狛犬は歯が命狛犬
  18. ・安永3年(1774) 佐野市高山町 熊野神社の宝珠狛犬
  19. ・安永4年(1775) 佐野市栃本 根古屋神社の摩耗しているほうの狛犬
  20. ・安永5年(1776) 栃木市藤岡町 磐裂神社の顔が壊れた狛犬
  21. ・天明元年(1781) 壬生町本丸2丁目 稲荷神社 宝珠と角をつけた構え獅子と玉乗り風の異色狛犬
  22. ・天明元年(1781) 足利市壽徳寺 弁天堂の狛犬 
  23. ・天明5年(1785) 小山市本郷町3丁目 愛宕神社(02/06/02 記録)
  24. ・天明5年(1785) 佐野市葛生西 八坂神社の狛犬 裏の摂社前にはもっと古そうなはじめ狛犬
  25. ・天明6年(1786) 宇都宮市宝木本町 寶国神社の狛犬
  26. ・天明7年(1787) 日光市 十二神社の赤いはじめ狛犬
  27. ・天明8年(1788) 佐野市閑馬町 羽黒神社の狛犬
  28. ・天明8年(1788) 栃木市藤岡町部屋 八幡宮の古いほうの狛犬 正しい宝珠型
  29. ・寛政3年(1791)栃木市藤岡町 六所神社の見事な宝珠狛犬
  30. ・寛政3年(1791) 佐野市戸室町 鞍掛神社の宝珠狛犬
  31. ・寛政3年(1791) 佐野市船越町 熊野神社の宝珠狛犬
  32. ・寛政6年(1794) 栃木市藤岡町 神倉神社 台座は確かに寛政6(1794)年なのだが上物は微妙に新しい?
  33. ・寛政6年(1794) 宇都宮市上戸祭 高龗神社の狛犬 古そうなのが複数いるが年代名が読めるのは1つ
  34. ・寛政7年(1795) 栃木市藤岡町 新羽天満宮の立ち尾タイプの狛犬
  35. ・寛政7年(1795) 日光市小百 高雄神社の玉抱え狛犬
  36. ・寛政7年(1795) 佐野市馬門町 浅田神社の前脚を入れ替えた宝珠狛犬
  37. ・寛政7年(1795) 下都賀郡野木町 友沼八幡神社のトルソー化した狛犬 石工は下生井の喜右衛門
  38. ・寛政7年(1795) 佐野市戸奈良町 種徳院道了宮の狛犬
  39. ・寛政9年(1797) 栃木市藤岡町 八龍神社
  40. ・寛政10年(1798) 栃木市藤岡町 天満宮の入口の狛犬(その後ろの狛犬も古そうだが、台座が替わってしまっている)
  41. ・寛政11年(1799) 鹿沼市 古峰神社 デブだけど名品(江戸の石工が彫っている)
  42. ・享和2年(1802) 宇都宮市 日吉神社内陣の白い狛犬
  43. ・享和3年(1803) 日光市 行者堂のはじめ狛犬
  44. ・文化2年(1805) 宇都宮市 多藤神社 はじめ集団の中のアニメキャラっぽい狛犬
  45. ・文化2年(1805) 下都賀郡野木町潤島 星宮神社の宝珠狛犬
  46. ・文化3年(1806) 日光市山口 滝尾神社のはじめ狛犬 訪問時は読めなかったが、山口館長が足座の年号を確認とのこと
  47. ・文化3年(1806) 日光市猪倉 高龗神社の内陣狛犬
  48. ・文化4年(1807) 鹿沼市引田 石村神社 (02/10/25 記録)
  49. ・文化4年(1807) 鹿沼市 加蘇山神社(奥社) 半分埋もれた狛犬
  50. ・文化6年(1812) 小山市 大川島神社の吽像も口を半開きの狛犬
  51. ・文化10年(1813) 小山市間々田八幡宮の上手いほうの狛犬
  52. ・文化10年(1813) 小山市 乙女八幡宮 うまい狛犬 石工弥兵衛
  53. ・文化13年(1816) 日光市 岩谷稲荷神社の狐 ここは古い狐が多数いる
  54. ・文化13年(1816) 小山市下生井 八幡宮の歯並びのいい狛犬
  55. ・文化14年(1817) 宇都宮市立伏町 高龗神社の狛犬 和犬が多いが狛犬も
  56. ・文化15年(1818) 栃木市旭町 神明宮 顔がつぶれかけた狛犬
  57. ・文政2年(1819) 日光市中宮祠 二荒山神社中宮祠 神殿横の狛犬
  58. ・文政6年2月(1823) 日光市小百 高雄二渡神社 幻の狛犬
  59. ・文政7年(1824) 小山市網戸 浅間神社の頭が陥没した狛犬
  60. ・文政9年(1826) 小山市南小林 東箭神社(02/06/02 記録)
  61. ・文政9年(1826)栃木市藤岡町赤麻(あかま) 赤麻八幡神社囲いの中の狛犬
  62. ・文政10年(1827) 日光市大杉神社虚空蔵尊 彫りがちょっと浅いけど大きな宝珠型狛犬
  63. ・文政11年(1828) 小山市 安房神社の狛犬 阿吽で形が違うのでどっちかは別物か
  64. ・文政12年3月(1829) 佐野市天神町 朝日森天満宮(02/06/02 記録)
  65. ・文政12年 宇都宮市鷺の谷町 鷺宮神社の半ばトルソー化している狛犬
  66. ・文政13年(1830) 日光市小代 稲荷神社 加藤さんが奉納したにやけ顔の狐
  67. ・天保2年(1831) 佐野市金屋下町 稲荷神社の狛犬
  68. ・天保2年(1831) 日光市針貝 高龗神社のはじめ狛犬 山口館長が阿像の足座に年号確認とのこと
  69. ・天保3年(1832) 足利市八幡宮 猫背の狛犬
  70. ・天保4年(1833) 栃木市藤岡町 大前神社の変な顔の狛犬(押切と同じタイプ、同じ石工)
  71. ・天保5年(1834) 鹿沼市奈佐原 奈佐原神社 宝珠型狛犬
  72. ・天保5年(1834) 鹿沼市日吉町 日吉神社の間違い宝珠型狛犬
  73. ・天保5年(1834) 小山市押切 星宮神社の変な顔の狛犬
  74. ・天保5年(1834) 小山市乙女 泉龍寺(乙女不動尊)の端正な狛犬
  75. ・天保5年(1834) 鹿沼市上永野 尾出山神社の阿吽両方脚を上げた狛犬
  76. ・天保5年(1834) 高根沢町中阿久津 星宮神社 平成3(1991)年に修復された間違い宝珠型狛犬
  77. ・天保6年(1835) 小山市下生井 愛宕神社の変な顔の狛犬(押切のと同じ造形)石工 阿萑翁鐫
  78. ・天保6年(1835) 鹿沼市奈佐原 奈佐原神社のお隣の神社? 宝珠型狛犬
  79. ・天保6年(1835) 鹿沼市 楡木神社の顔が摩耗した狛犬 手前に個性的なのもいる
  80. ・天保7年(1836) 日光市下今市 滝尾神社 「狛犬かがみ」に載せた宝珠型狛犬
  81. ・天保7年(1836) 鹿沼市 口粟野神社の宝珠狛犬
  82. ・天保8年(1837) 日光市土沢 春日神社の狛犬 内陣にもいる
  83. ・天保8年(1837) 日光市和泉 磐裂神社 大きな宝珠をつけた狛犬。阿像は尖っているが角には見えない。
  84. ・天保9年(1838) 鹿沼市 熊野神社 先代のはじめちゃんのほうが古いのに狛犬 先代は盗まれてしまった?
  85. ・天保10年(1839) 宇都宮市古賀志 日吉神社 脚が風化している狛犬
  86. ・天保10年(1839) 下都賀郡壬生町 雄琴神社 明和6年の隣りで頑張る江戸獅子
  87. ・天保10年(1839) 佐野市犬伏上町 鷲宮神社の頭デカ気味狛犬
  88. ・天保10年(1839) 壬生町 雄琴神社の江戸獅子タイプ
  89. ・天保11年(1840) 日光市小来川 黒川神社 小さいほうの狛犬
  90. ・天保13年(1842) 栃木市 太平山神社 おどろおどろしい顔の狛犬(『狛犬かがみ』にも収録)
  91. ・天保14年(1843) 鹿沼市 杉本稲荷神社 犬のような狛犬
  92. ・天保14年(1843) 鹿沼市板荷 造成地の横の小山にある名もない神社 初期の江戸タイプ?
  93. ・天保15年?(1844) 小来川 黒川神社の大きいほうの宝珠狛犬
  94. ・弘化2年(1845) 佐野市飯田町 神明宮の狛犬
  95. ・弘化4年8月(1847) 下都賀郡大平町榎本 八坂神社(2002/06/02 記録)
  96. ・弘化4年8月(1847) 鹿沼市野尻 稲荷神社の顔が崩れた狛犬
  97. ・嘉永元年(1848) 宇都宮市 多気山不動尊 埋もれていた狛犬(12/02/16 記録)
  98. ・嘉永元年(1848) 宇都宮市上横田町 大山祇神社の狛犬 もっと古そうな先代も多い
  99. ・嘉永元年(1848) 栃木市大平町真弓 諏訪神社 損傷激しく補修が追いつかない
  100. ・嘉永元年(1848) 栃木市西方町本城 智賀津神社の両方「阿」の狛犬
  101. ・嘉永2年(1849) 宇都宮市宝木本町 寶国神社の狛犬 
  102. ・嘉永2年(1849) 下都賀郡壬生町本丸1丁目 精忠神社の江戸獅子タイプ 石工・米田源米兵
  103. ・嘉永3年8月15日(1850) 佐野市堀米町 八幡宮(参道入り口)(02/06/02 記録)
  104. ・嘉永3年11月(1850) 日光市薄井沢 高龗神社 やんちゃな顔の狛犬(12/02/28 記録)
  105. ・嘉永4年(1851) 那須町 健武山湯泉神社の見事な狛犬 ここには寅吉?と思える飛翔獅子も1体あり
  106. ・嘉永5年(1852) 那須町伊王野 伊王野湯泉(ゆぜん)神社 口がでかく開いて尾が分かれている渋い狛犬
  107. ・嘉永6年(1853) 日光市 両大神社の宝珠狛犬
  108. ・嘉永7年(1854) 塩谷町熊の木 箒根神社のトルソー化しつつある狛犬
  109. ・安政2年(1855) 佐野市富士町 露垂根神社の狛犬
  110. ・安政2年(1855) 佐野市多田町 丸嶽山神社
  111. ・安政2年(1855) 足利市瑞穂野町 赤城神社の狛犬
  112. ・安政3年(1856) 那須町 境の明神(玉津島神社) ここはうちの親戚筋が関守だった
  113. ・安政3年(1856) 小山市 間々田八幡宮の下手なほうの狛犬
  114. ・安政3年(1856) 鹿沼市 久我神社の狛犬 彫工蟹澤忠七
  115. ・安政3年(1856) 日光市瀬尾 諏訪神社の宝珠狛犬 未見。山口館長からの報告
  116. ・安政4年(1857) 鹿沼市 生子神社の狛犬
  117. ・安政4年(1857) 鹿沼市上殿町 押原神社の顎が落ちてしまった狛犬狛犬
  118. ・安政4年(1857) 鹿沼市北赤塚 岩裂根裂神社の狛犬
  119. ・安政5年(1858) 都賀郡壬生町安塚 磐裂根裂神社摂社の狛犬
  120. ・安政6年(1859) 宇都宮市徳次郎 智賀都神社の見事なデザインの狛犬 石工は上田中の銀右エ門
  121. ・安政6年(1859) 鹿沼市 奈佐原神社 境内脇の狛犬
  122. ・安政6年(1859) 塩原市千本松 千松神社 なぜか浪花型。もう一対は手向山八幡宮の木造神殿狛犬のコピーで昭和10(1935)年。
  123. ・安政7年(1860) 日光市根室 王子神社の狛犬(00/04/13 記録)
  124. ・万延元年(1860) 小山市 平和神明宮の猫背狛犬
  125. ・文久元年(1861) 宇都宮市宝木本町 寶国神社の狛犬 ここには天明6(1786)年と嘉永2(1849)年のもいる 
  126. ・文久元年(1861) 下都賀郡壬生町下稲葉 磐裂神社の足がなくなり石で支えられている狛犬
  127. ・文久2年(1861) 河内郡上三川町上郷 上郷神社の口がVの字の狛犬
  128. ・慶応2年(1866) 宇都宮市飯田町 高龗神社 顔が崩れた狛犬
  129. ・慶応2年(1866) 下都賀郡壬生町助谷 八幡宮の狛犬 阿像は顔が破損
  130. ・慶応3年(1867) 日光市文挟 二荒山神社の狛犬
  131. ・慶応3年(1867) 栃木市西方町本城 水神社の頭大きめ狛犬
  132. ・慶応3年(1867) 日光市千本木 熊野神社の狛犬 現在は年号はまったく確認できないが、グーグーさんが慶応3(1867)年と報告。もっと古いようにも見えるが……



年号が分かったものだけでも軽く100対以上ある。年号が摩耗して消えたり、最初から刻まれていなかったはじめ狛犬は他に多数ある。

ちなみに都内でいちばん古いとされているのは目黒不動尊の承応3(1654)年。2番目に古いとされているのが赤坂氷川神社の延宝3(1675)年。
青龍神社の明暦4(1658)年新湯温泉神社の寛文2(1662)年は、都内第2位の赤坂氷川神社より古い。

↑青龍神社の狛犬


↑新湯温泉神社の狛犬
北関東の狛犬文化はなかなか侮れない。

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